名古屋で振袖選びをご検討の皆様へ！創業148年の老舗呉服店「きもの やまなか」だからできる伝統的な着物作法

　お母様のお振袖をお持ち頂いた場合、そのほとんどが昔ながらの古典柄中心です。
　しかし、今回ご相談いただいた入谷様のお振袖は、タレントのフランソワーズ・モレシャンさんが手がけた大変モダンにお振袖でした。 何十年も経っているのに、全く古さを感じさせない斬新なデザインに私も正直驚きました。
　保存状態も大変良く、サイズ直しの必要もありませんでしたが･･･ お母様としては、送られてくるカタログにあるような「今どきの振袖」と比べ、少し地味ではないかという不安があったようです。 　しかし、お振袖のコーディネイトというのは、何でも新しいものを使ったり派手にしたら良いというものではありません。 出来上がった有紀様のお写真をご覧頂ければ分かるとおり、お母様のお振袖の良さと、お嬢様の美しさがマッチすれば、どんな新品の振袖より輝いて見えるのです。

植村様からの最初のご相談では「この振袖のシミは落ちるでしょうか？」という内容でした。
　お振袖自体はは、紫一色のシンプルな柄で、加工も素晴らしいものでしたが、全体にシミや変色が広がっていました。 とくに肩のあたりのシミがひどく、この場所はお顔に近いため「写真撮り」でも目立ってしまいます。
　もし、キレイにならなかった場合は、新品購入やレンタルを検討しなければならず、お母様の振袖は永遠にタンスの中で眠ることになってしいます。 ただ、ちょうどその頃、京都のシミ抜き職人「若松氏」が名古屋にお越しでしたので、一度相談してみたところ「時間がかかり、新品のようにはならないかも知れないが、写真取りで目立たない程度には十分なります」との事でした。
　あとは、小物のコーディネイトですが、 お母様の時は、どちらかというと大人っぽい雰囲気でしたが、玲奈様はピンク系中心でアレンジ。
　とくに今回は帯まで変えたため、お母様の時とはガラリと雰囲気が変わりました。 また、こちらの帯は将来的に訪問着など、ほかのお着物にも使える事ができ、何回か玲奈様がお使いになった後、次の世代へおゆずりする事もできます。 ご本人だけでなく、世代を超えて永く使っていただける・・・ こういう点が、お洋服にはできないお着物の良いところですね。

　昭和区　齋藤実千世様（お母様）温美様（お嬢様） 齋藤様からのご相談は、まず「どのお振袖を着るか？」を選ぶことから始まりました。
　というのも、 ご実家のおばあ様が大変なお着物好きで、素晴らしいお振袖を何枚もお持ちだったからです。 その中から、温美様がお選びになったのは、おば様（お母様の妹様）がお召しになったピンクと赤の絞りのお振袖です。
　今の時代、これと同じクラスのお振袖を新しく購入しようと思ったら、かなりの金額を出さなければいけないでしょう。 あとは、小物を現代風にアレンジするだけで、お安い購入品やレンタル品とは比べ物にならない素敵なコーディネイトになりました。
　今回、おばあ様に直接お会いすることはできませんでしたが、そのお振袖から、おばあ様の「お着物を見る目」とお嬢様への愛情を深く感じることができました。